2017年3月竣工
神奈川県川崎市
保育園
木造準耐火構造 2階+ロフト
0,1,2歳児の小規模保育園。
昨今、待機児童が社会問題となっておりますが、保育園のためのまとまった土地がなかなか確保できません。 問題解決へのひとつの方法として、小規模保育園のモデルを作ることは非常に重要なことです。
今回、保育園を建設した土地には、もともと一戸建ての住宅が建っていました。 一戸建ての住宅くらいの小さな保育園をどうやって作ろうかを考えました。
子どもたちの目線で、保育園で過ごす時間を豊かなものにしてい欲しいと考えました。
同時に、小規模分散化してくことで、
子どもに相応しいスケール感や落ち着いた木造の家といったような魅力付けも見えてきました。
トイレやキッチンなどは、家庭環境に近いスペースとしていきました。
部屋を個室化しすぎないで、シンプルで多機能にしていくことで、園舎を広々と使えるように工夫していきました。
これは結果的には工事コストの抑制にもつながります。 また、窓も小さなものをたくさんあけるのではなく、大きな窓に集約することで、明るさと広さを印象付けています。 2階には、座れる高さの出窓をつくり、子どもの活動スペースを最大限広げています。
施設的な園舎ではなく、家のような落ち着いた雰囲気の園舎としました。
子どもの月齢や成長に応じて家具などで仕切って使うことができます。
本物の木を使うことにこだわりました。 木目調プリントにはない、本物の多様性と柔らかさが現れています。
都会に住みながらも自然に触れる場として、感受性豊かな子どもを育む場としたいと考えています。
木は、飾り付けの自由度が高い材料であることからも、保育園には適した材料です。
計画指導:株式会社モエインターナショナル 佐藤敦子